先週末、東北の各地を取材してきました。左の写真は仙台市若林区の風景。
仙台市の沿岸部は津波によって甚大な被害を受けました。辺りの水田は農業用水も含めて壊滅的な打撃を受け、現在も復旧は進んでいません。そんな中、農地を再生させる動きがささやかながら強かに進んでいます。塩害などが予想されていましたが、野菜たちはすくすくと育っていました。
特別な土壌改良をしたわけではない土地で、以前よりも育ちが良いくらいだという野菜たち。近隣ではカボチャが野生化していました。植物たちのこういった強さは、私たちにとって確かな希望になるものだと感じました。久しぶりに、とても明るいニュースに触れたような気がします。
しかしながら、広大な面積の農地が手つかずのままでした。他県の沿岸部の地域と同様に、以前住んでいた場所へ戻るのか戻らないのか、行政の判断を含めて、進んでいないという印象を受けました。
夕暮れ時の浜辺を散策。台風通過直後ということで、広い範囲で農地が水没。落ちていた枝で測ってみると、膝上くらいの水深がありました。湿地のような風景です。(※写真をクリックすると拡大されます。)
海岸線の風景。同じ太平洋岸ということもあって、どこか私の地元の静岡の海岸線と似た雰囲気を感じました。この堤防を越えて津波は町を飲み込みました。波の高さは小学校の3階に届くほどだったそうです。
そして前回、私が書いた記事、浜岡の海沿いのことも思い浮かべました。浜松市や静岡市の沿岸部のことも考えました。同程度の津波が押し寄せた場合には...。地理的な条件はもちろん違いますけれど。
取材内容についてはThe Future Timesの創刊号で。この地で芽吹いた確かな希望を記事にまとめて、皆さんに報告しますね。発行は11月の末を予定しています。
今後も、このような取材記を更新していきますので、引き続き、よろしくお願いします。