後藤「デモにみんながかけているバイアス(偏見)を取り払いたいですよね。若いひとも沢山いますよ、と。実際、皆さん、20代30代が中心になって新しい世代がやっていますよって、女の子たちもやってますよって、そういうのは地方までは報道されないし、なかなか見えないと思うので。震災以前のイメージをトレースして、それが大きくなって変なひとたちが騒いでいるんだろうみたな印象になってしまっていることも解消したいですね」
竹中「実際、埼玉とか神奈川、川口とか茅ヶ崎などのデモに参加したんですけど、お年寄りばっかりなんですよ、土曜日でも。我々がやっているデモは若いひとが多いですけど、ちょっと離れたら若者なんて全然いないんですよね。同じ反原発デモでも。一応、主催には若いひとがいて、我々のようなシングルイシューでやっていても、それでも若い参加者がいないんですよね。ちょっと離れるだけでも差ができてしまうんだなって」
後藤「もう少し、どうにか知恵を絞って、デモってそんなに変なことじゃなくしていきたいですよね。本当にもう少し開かれていくと良いですよね。参加してみて感じた、渋谷の109の前とかスクランブル交差点の緊張感だとか、もっとなくなるといいなって」
黒澤「あそこは通りたくないです(笑)」
平野「あそこが一番反応が悪いところなんですよね。毎回やって分かってきたことなんですけど。なんかこう、一番冷たいというか」
竹中「一番ひとがいて、一番冷たいですよね」
後藤「表参道は大人が多くて、原宿まで来ると別の、——偏見かもしれないけれど、あの辺のファッション街のスノビズムとかを感じますよね。ダセぇなって目でみているというか」
竹中「ありますね」
後藤「渋谷の“なんだコレ?”とは違う目というか。そういうところとも向き合わないといけないですし。あとは友達を誘いにくいというか、ある種の政治活動に片足を突っ込んでいるものだと思うので、友達にライトに“デモ行こうぜ!”て言えないというか、参加するかどうかは自分で考えて欲しいのもあるけれど、デモや考えを表明することが当たり前の世の中だったらそのあたりの感じ方も変わって行くでしょうしね」