南相馬市勤務・40代(NPO勤務)

子供に関わる仕事をしています。こちらの子供たちですが、震災直後からしばらくは放射線の影響を危惧され、ほとんど外で遊べない状況が続いていました。最近では、親御さんの考え方にもよりますが、全く外で遊んでないというわけではないです。一日30分だったり1時間だったりと、時間を決めて外で遊ばせているようです。保育園や幼稚園などでも、同様に時間制限を設けての外遊びをさせている所が多いのが現状です。子供たちは、やっぱり外に出たがっていますよね。自転車、乗りたい年頃だったり、スポーツ盛りだったりする子は特に。

小さなお子さんのいる家庭では、普段は市外に避難していて、土日に南相馬の実家に帰って来る、という形での往復が少なくないですね。おじいちゃん、おばあちゃんが移住せずにこちらに残っていたりするうちだと、定期的に帰ってくる方が多いです。

今は、室内公園の運営に携わっていて、2週間に1度くらいのペースで東京からこちらに来ています。ここに遊びにくる子供たちはみんな、汗だくになっていますね、空調は結構きかせているんですけど。ホントに、ずっと動き回っているんですよ、すごい体力だなと思う。

運営に関しては、地元の行政や保育園の先生、NPOの方々を集めて委員会を作って、定期的に情報交換をしています。委員で一緒にやり方を考えていく中で、ノウハウを共有していって、ゆくゆくは地元の住民や行政・NPOの方々に運営自体も引き継げたらと思っています。そうやってどんどん地元に根付かせて、こういった施設が色々な所に増えていけばいいなと。行政がやるとなったら、申請や予算の関係で、すぐには立ち上がらない。そういう側面で、NPOのフットワークの軽さというのは、とても利になりますよね。

「多くの方に知ってもらい、来てもらう」ことが、これからの継続的な課題。まだまだできたばかりで認知度も高くないので、mixiやFacebookなどのSNSも最大限活用して、より多くの人の助けになれるよう尽力していきます。

現状は、現場でしか分からないですね。メディアが伝えていることは、本当にごく一部なんだな、とこちらに通うようになって実感しています。自分の目で見たもの、自分の耳で聞いたことを、大事にしていきたいと思います。