いわき市・40代女性(会社員)

 生まれ育った故郷は、3月11日から変わってしまった。不条理な現実に耐え忍び、そして静かに怒っています。

 地震、津波、原発事故、風評被害という厳しい現実。震災で発生した瓦礫の広域処理の問題が、飽食の時代の光と影を表していると思う。都会の栄華のための電力を福島で作り出し、支えていたのにもかかわらず、原発事故後の瓦礫処理を受け入れない東京電力圏内の自治体が多いことには、「自分達さえ都合よければいいの?」と悲しくなります。でも、こういった福島の現実がニュースに取り上げられる度に、人々に気づきを与えている。それが、これからの人々の意識が変わるきっかけになると思う。福島はこれから、日本や世界の人々の善意や知恵が集まる場所になる、と信じたい。

 できるかぎり、3月11日前の福島に戻れるように、国や自治体、電力会社が福島の人々に万全の保障をしてほしい。福島を経済特区にして、新しい産業の実験場にする。自然エネルギー事業の世界に誇るモデルタウンになればいいなと思う。敗戦から復興した戦後の日本のように、新しい産業で福島を復興していくのがいいと思う。